以前の記事で、義父が亡くなった後に義実家を売却し、 義母にエレベーター付きマンションの2階へ移り住んでもらったことを書きました。 当時の私(みどり)は、あの判断は正しかったと思っていました。 でも今は、素直にそう言い切れない気持ちもあります。

4階建ての義実家での暮らし——知らずに鍛えられていた足腰

もともとの義実家は4階建てで、エレベーターはありませんでした。 義母はそれまで、洗濯物を干すために屋上まで何度も上り下りしていました。 日々の暮らしの中で、ごく自然に階段を使っていたわけです。 本人は特別に運動しているつもりはなかったと思いますが、 結果的には、そうした日常の動きが足腰を鍛えることにつながっていた のではないかと、今では思います。

意識して運動しなくても、暮らしているだけで身体を使う環境—— 当時はそれが当たり前すぎて、誰も気づいていませんでした。

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マンションに移ってから、少しずつ変わっていったこと

マンションに移ってから、義母の生活動線はずっと楽になりました。 危険な階段を何度も上り下りしなくてよくなり、 年齢を考えても安全で暮らしやすい住まいに移れたこと自体は、 間違っていなかったと思います。

ただ、その一方で、義母の身体機能は少しずつ低下していきました。 もちろん年齢による影響もあったでしょうし、それだけが原因とは言い切れません。 義母は散歩が好きで、毎朝1時間近く歩いていたようです。 まったく身体を動かしていなかったわけではありません。

それでも私の中には、 階段を使わなくなったことの影響は少なからずあったのではないか という思いがあります。散歩は有酸素運動にはなっても、 階段の上り下りのように足腰へ直接負荷をかける動きとは少し違います。 義実家での生活には、本人が意識しない形での"筋トレ"のような要素が 含まれていたのかもしれません。

⚠️ 正直な気持ち

住みやすいマンションへの住み替えを勧めたのは、もしかすると私の思い込みだったのではないか、 と感じることがあります。安全で楽な暮らしを優先したつもりが、 結果として義母から身体を使う機会を奪ってしまったのではないか—— そんなふうに考えることがあります。

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元の家に住み続けていたら、どうだったか

では、4階建ての義実家に住み続けていたらどうだったでしょうか。 足腰の維持にはつながっていたかもしれませんが、 転倒の危険とも隣り合わせでした。 年齢を重ねれば、ほんの少しのつまずきが大きな事故につながることもあります。 特に階段で転べば、骨折や頭部外傷のような深刻な事態になる可能性も否定できません。

💡 住まい選びのジレンマ
  • 階段のある家:身体機能の維持につながる/転倒リスクが高い
  • エレベーター付きマンション:安全で楽/日常の運動量が減る可能性
  • どちらを選んでも、別のリスクが残る

「どちらが正解か」ではなく「その時に何を選ぶか」

つまり、どちらが正しかったのかは簡単には言えないのです。 身体機能の維持という面では、階段のある生活が良かったかもしれない。 けれども安全性という面では、マンションの方が安心だったとも言える。 介護や老後の住まい選びの難しさは、まさにそこにあるのだと思います。

今振り返ると、私は「危ないからやめた方がいい」「安全な方がいい」と考えて、 マンションを勧めました。その判断自体は当時として自然だったと思います。 もし義実家の階段で転倒して大きな怪我をしていたら、 「なぜ早く住み替えなかったのか」と後悔したはずです。

だからこそ、今の気持ちは単純ではありません。 「あの判断は間違っていた」と言い切ることもできないし、 「あれで良かった」と完全に割り切ることもできない。 その時その時で最善と思う選択をするしかなかったのだと思います。

住みやすさとは「楽で安全」だけではない

義母の暮らしを見ていて感じたのは、 住みやすさとは単に「楽で安全」というだけではない、ということです。 身体を使う機会が自然にあること、無理のない範囲で日常の動きが維持されること も、また大切なのだと思います。

安全性と身体機能の維持、その両方をどう両立させるか。 これは、高齢者の住まいを考えるうえでとても難しい課題です。 住まいを変えることは、単なる引っ越しではありません。 その人の暮らし方、身体の使い方、安心感、 そして将来の介護にもつながっていきます。

だからこそ住みやすさを考えるときには、 「危険を減らす」だけでなく、 「どうすれば身体機能を保てるか」という視点も必要なのだと、 義母の姿から学んだ気がします。

今でも、ときどき考えます

あの住み替えは本当に良かったのか、と。 でも同時に、元の家に住み続けていた場合の危険も思い浮かびます。 そうすると結局は、「どちらが正解だったか」ではなく、 その時に見えていたリスクの中で、できるだけ納得のいく選択をしたかどうか なのだろうと思うようになりました。

介護や高齢の家族との暮らしでは、後から振り返って迷うことが少なくありません。 でも、実際にはその場でわかる範囲のことを考え、危険を減らし、 少しでも安心して暮らせるように選んでいくしかないのだと思います。 この記事が、同じように悩んでいる方の参考に少しでもなれば幸いです。

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